住宅ローン債務は、一般的に高額なため、債務整理を検討する際には、住宅ローンの取り扱いが気になる方も多いでしょう。
本記事では、債務整理における住宅ローンの取り扱いについて、以下の項目に沿って解説します。
- 債務整理の種類と住宅ローン
- 任意整理における住宅ローン
- 個人再生における住宅ローン
- 自己破産における住宅ローン
債務整理の種類と住宅ローン
債務整理には、以下の3つの種類があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
任意整理は、債権者と交渉して、借金の金額や返済方法を変更する手続きです。個人再生は、裁判所に申し立てて、借金を減額または免除してもらう手続きです。自己破産は、裁判所に申し立てて、借金を免除してもらう手続きです。
住宅ローン債務は、一般的な債務とは異なり、強制執行の対象となります。そのため、債務整理によって住宅ローンの返済が困難になった場合、住宅が競売にかけられる可能性があります。
任意整理における住宅ローン
任意整理では、債権者と交渉して、住宅ローンの返済方法を変更することができます。例えば、返済期間を延長したり、返済額を減額したりするといった変更が可能です。
ただし、任意整理では、借金の金額そのものを減額することはできません。そのため、住宅ローンの返済が困難な場合は、住宅を手放す必要がある可能性があります。
個人再生における住宅ローン
個人再生では、裁判所に申し立てて、借金を減額または免除してもらうことができます。住宅ローン債務も、減額の対象となる可能性があります。
ただし、個人再生で住宅ローンを減額してもらうためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 住宅ローンの残債が、住宅の再取得価額の80%以下であること
- 住宅ローンの返済が、過去3年間で滞納していないこと
これらの条件を満たすことができれば、住宅ローンの減額を受けられる可能性があります。
自己破産における住宅ローン
自己破産では、裁判所に申し立てて、借金を免除してもらうことができます。住宅ローン債務も、免除の対象となる可能性があります。
ただし、自己破産で住宅ローンを免除してもらうためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 住宅ローンの残債が、住宅の再取得価額の80%以下であること
- 住宅ローンの返済が、過去3年間で滞納していないこと
- 住宅を競売にかけること
これらの条件を満たすことができれば、住宅ローンの免除を受けられる可能性があります。
まとめ
債務整理における住宅ローンの取り扱いは、債務整理の種類によって異なります。任意整理では、住宅ローンの返済方法を変更することはできますが、借金の金額そのものを減額することはできません。個人再生では、住宅ローンの減額を受けられる可能性がありますが、条件を満たす必要があります。自己破産では、住宅ローンの免除を受けられる可能性がありますが、住宅を手放す必要があります。
債務整理を検討している場合は、住宅ローンの取り扱いについても、しっかりと確認しておきましょう。
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